CB&R WATAHIKI About 911
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Narrow body
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930
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964
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993
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996
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997
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Introduction
356
の後継モデルの開発は
1956
年、すなわち
356A
の生産が始まった翌年からスタートしていた。
偉大なるポルシェの父、フェルディナントが基本設計した
VW
のコンポーネンツを利用して作り上げた
356
は成功を収めていたが、次第に高まるユーザーのハイパフォーマンスへの期待に応え続けるには限界があった。それに加えマーケットで要求される安全性の確保を満たすためには白紙の状態から後継車を作り出す必要があったのである。そして
1963
年のフランクフルトショー。ポルシェは
1
台の車を発表した。「ポルシェ
901
」そう、ポルシェ
911
のプロトタイプである。
言うまでも無く、今やポルシェの代名詞というべき
911
。
安全性と高性能を両立させるために全てを新設計したこの車ですが、
17
年間も愛されてきた
356
シリーズの後にすぐ受け入れられたのは
356
時代から連綿と流れるポルシェのスポーツカーに対するスピリットと、その後
40
年以上も基本コンセプトを保ちながら現在も作られているという高い完成度のなせる業だと言えます。
64
年の発売から今日に至るまで、
930
ターボを除き車名
は全て「
911
」ですが、ここではボディタイプによって区別していきます。
Narrow body
type 901
(1964-1974)
1963
年のフランクフルトショーで「
901
」として発表されたが、
3
桁の数字の間に「
0
」を挟むタイプナンバーはプジョーが登録していたため、車自体はほぼプロトタイプのまま「
911
」として
1964
年から本格的な生産が始まった。
新たに開発された
2000cc
のオールアルミブロック
SOHC
フラット
6
エンジンは
130HP
を発揮し、コンパクトながら
2+2
の居住性をもつ
911
のボディを
210Km/h
まで引っ張った。その後追加されたハイパフォーマンス版の
911S
は同じ
2000cc
ながら
160HP
を発揮するエンジンが、廉価版の
911T
には
110HP
にデチューンされたエンジンが搭載された。
その一方で車両価格は当時
435
万円と
356
に比べて跳ね上がってしまったため、
356SC
のフラット
4
エンジンを載せた
912
というバージョンも存在した。
その後
2400cc
までスープアップした
911
のエンジンは
73
年に
グループ
4
ホモロゲート
モデルとして登場した
911
カレラ
RS2.7
(
RS
:
レン・シュポルト
。いわゆる
73
カレラというやつです)ではなんと
2700cc
から
210HP
を搾り出し、軽量化されたボディもあいまってその最高速度は
240Km/h
にも達した。
常に
BEST
を求めて進化していく姿勢から、「最新のポルシェが最高のポルシェ」と良く言われますが、繊細なラインのライトなボディとピーキーな特性のエンジンを持つこのモデルのファンは今でも多く存在します
type 930
(1974-1989)
カレラ
RS2.7が
登場した翌年から
北米の安全基準
に適合するように衝撃吸収タイプのバンパー(
5
マイルバンパー
)が装着された。いわゆる「ビックバンパー」である。それと同時に排ガス規制対策として全てのタイプのエンジンをカレラ
RS
と同じ
2.7L
に変更した。グレード構成はスタンダードの
911
、上級グレードの
911S
、ハイパフォーマンスモデルが
911
カレラとなり、それぞれ
150HP
、
175HP
、
210HP
となり、カレラ以外のモデルは燃料供給がボッシュ
K
ジェトロニック
となった。(カレラは
73
年モデルと同じ機械式)ビックバンパーの装着に伴い前後がフェイスリフトされ、リアには
PORSCHE
のネーム入りリフレクターが装着されたのが外観上の大きな相違点。インテリアも徐々に豪華な仕様へと変化していった。そして
75
年にはついにポルシェ初となるターボエンジン搭載モデル、
3.0L
から
260HP
を発揮し、最高速度
250Km/h
を誇る「
930
ターボ」が登場する。
930
型は年を追う毎に排気量アップとパワーアップを重ね、最終
89
年の
3.2
カレラでは日本仕様で
225PS
(
215HP
)を、ターボは
3.3L
となり
265HP
を叩き出すまでになり、次世代の
964
へと移行していく。
※
1PS
(仏馬力)=
0.7355Kw/1HP
(英馬力)=
0.7457Kw
type 964
(1989-1993)
930
シリーズは北米市場で人気を博していた。高まる一方のニーズに応えるためにはメカニカルコンポーネンツのアップデートが必須であったが、いまやブランドとなった「
911
」のスタイルは変えるわけにはいかなかった。
89
年デビューの
964
(カレラ
4
)は一見すると前後のフェイスリフト程度に見えるが、実際には
4WD
化のためにモノコック全体を作り変えるなど、実に
80%
のパーツをリニューアルするという力の入れようだった。これこそが「最新のポルシェは~」の下りを象徴する企業姿勢といえよう。
エンジンはついに
3.6L
までスープアップされ
250PS
をたたき出していた。
89
年に生産が中止されていたターボモデルは
91
年に復活し、
3.3L
の排気量から
320HP
を発生していた。
93
年にはターボも
3.6L
となり、
360HP 280Km/h
以上を誇るまでに至った。
type 993
(1993-1997)
1989
年のフランクフルトショーで発表されたデザインスタディモデル(コンセプトモデル)の「パナメリカーナ」の反響が予想以上に大きかったため、これをデザインのルーツとしていると言われる
993
型。大きな変更としてはリアサスペンションが
セミトレーリングアーム
から
マルチリンク
に変更されたこと。これによりコントロール性と乗り心地の向上が図られた。
エンジンは、このモデルが最終となる「強制空冷」フラット
6
。当初は排気量
3.6L
の
270PS
、
96
年に
バリオラムシステム
が導入され同じ
3.6L
ながら
285PS
を発揮した。
95
年に登場したターボ(
408PS
)は最後の空冷ターボであると同時に最初の
4WD
ターボとなった。
type 996
(1997-2004)
964
型が発売中の
91
年、世界的な景気の後退(日本ではバブルの崩壊)に伴い、
1000
万クラスの
911
に頼るしかなかったポルシェは次期
911
の
993
の開発と平行して次々期モデルの開発計画もスタートした。これは
911
とコンポーネンツを大幅に共有しながら全く別のモデルも作り、
2
段構成にすることで経営を安定させるというものだった。これが
996
型
911
と
986
型ボクスターである。
996
は基本コンポーネンツの部分で今までの
911
とは大きく異なった。まず、エンジンは水冷化されヘッドもそれまでのシングルカム
2
バルブからダブルカム
4
バルブとなり、ボディモノコックも
1969
年の
356B
(
!
)以来尊守されつづけてきたホイールベースが一気に
80mm
延長された。新設計の水冷
DOHC 4
バルブユニットは
3.4L
のキャパシティから
300HP
を叩き出し、その後
3.6L
にスープアップされて
320HP
を発生した。また
2000
年に発売された
3.6L
水冷
DOHC 4
バルブ ツインターボは
420HP
をマークし、最高速はついに
305Km/h
とアナウンスされたのである。
996
型
911
と
986
型ボクスターの巧みなブランディングによってポルシェの年間生産台数は過去
最高を記録することになったのである。
type 997
(2004- )
現行モデルの
997
は、大成功を収めた
996
のビックマイナーチェンジ版と言える、ポルシェらしい世代交代をしたモデルである。
どれくらい「ビック」かと言うと、基本設計のアウトラインはそのままに、ほとんどのコンポーネンツを新設計。シャシーの剛性感が大幅にされた。またサスペンションは引き締められ、
PASM
と呼ばれる電子制御サスペンションがオプションで用意された。
デビュー時のバリエーションはカレラとカレラSの2種で、それぞれ
3.6L 325HP
、
3.8L 355HP
を発揮した。現在のバリエーション、エンジン構成についてはポルシェの公式ページをご覧下さい。
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