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356の後継車種として華々しくデビューした911だったが、その高まったパフォーマンスに比例して値段も格段に上がってしまった。その価格の差を埋めるべく356SCの1.6Lフラット4エンジンを搭載した912というモデルも存在したが、思ったほど911と価格的な差を生み出すことができなかったため、新たなエントリーモデルを必要としていた
一方VWはタイプⅢが思ったほどの人気を得ることができなかったカルマンギアに代わるスペシャルティを熱望していた
1969年のフランクフルトショーでヴェールを脱いだ914は設計とボディ生産はポルシェが、エンジン等の基本コンポーネンツはVWが供給し、ポルシェとVWの共同販売会社（VW-ポルシェ販売会社）が販売する形でマーケットにデビューしたのである

モデル生産時期:1970-1973
914はポルシェ初の市販ミドシップ2シーターレイアウトの車であり高い操縦性を有していたが、その一方で比較的長いホイールベースを活かしてスペースユーティリティにも優れていた
スタンダードモデルである914/1.7はVW製プッシュロッド・フラット4 1.7Lを搭載していた
1.7Lのエンジンパワーは80HPしかなかったが、車重も900Kgしかなかったため最高速度は175Km/hと侮れないポテンシャルを有していた

モデル生産時期:1970-1973
911T用の2.0L フラット6(110HP)を搭載する914/6はハイパフォーマンスではあったが、価格がスタンダード914 1.7Lの1.5倍近くとなってしまった
スタンダード914/1.7のホイールは4穴のVW用だが、914/6は5穴の911と同じタイプのホイールを装着していた